星を継ぐもの [SF]
大御所です。ホーガンの作品はどれを読んでもはずれがありません。
まっとうなタイプのサイエンスフィクションで、世界観になじめれば、エンターテイメント性あふれる作品だと思います。
月面の裏側で発見された死体。調査を進めると地球人ではなかったことが判明。
ほぼ同時期に木星の衛星ガニメデで地球外文明の宇宙船が見つかる。
SF的科学文明の機器を駆使して謎を解明してゆくストーリーが楽しめます。
話を通して語られる地球人の先祖や太古の文明の滅亡の歴史は妙に説得力があって面白い。
夏への扉 [SF]
SF界の3大巨匠の一人です。
かなり昔の作品です。僕は高校生の時に始めて読みました。すっきり爽快でさわやかな読後感が得られます。
ハッピーエンドな物語です。 意外と有名な小説です。
ざっくりまとめると、信頼していた大事な人たちに裏切られ失意のどん底の主人公が、幸せと愛を求めて未来へ過去へそして未来へとタイムスリップするお話。
↑こう書くと、荒唐無稽なご都合主義の、しかも魔法の秘密兵器(タイムマシン)まで出てくる三文小説かなと感じるでしょうが・・・。
そこはさすがハインライン先生。しっかり仕掛けを作っています。物語にも厚みがあります。
ちなみにこのお話には、ピートというジンジャーエールが好きな猫が出てくるのですが、主人公以上に大事な登場猫物(?)です。(この話が人気があるのもピートのおかげ)
「・・・・僕の飼っている猫のピートは、冬になると決まって夏への扉を探し始める。家にたくさんあるドアのどれかが夏に通じていると信じているのだ。・・・・」
この魅力的な一説から物語が始まります。
戦闘妖精・雪風<改> [SF]
神林長平さんの名作です。クールでかっこいい。
世界観がしっかり作りこまれているので、読み始めてすぐに浸れます。
舞台は南極大陸に出現した超空間<通路>の彼方にある惑星フェアリイ。<通路>を越えて地球に侵攻する未知の異星体<ジャム>との戦いのために組織された、戦術実戦組織FAFの戦術戦闘電子偵察機・雪風とそれを操る特殊戦パイロット深井零を中心に物語はすすむ。
紹介やあらすじを読むと、侵略者であるエイリアンとの戦争ものの印象を受けるが、テーマは『人間性』と感じました。
無感情で他の人間とかかわりを持たず、機械(戦闘機)である雪風とのつながりのみを信じる主人公が、機械生命体(?)と推測される<ジャム>との戦いを通して、人間らしい感情を手に入れる(取り戻す)過程を描いた物語になっています。
4~5年前にアニメ化され、実際に飛び回る雪風の映像美には圧倒され、感動♪。。
欲を言えば脚本やストーリーがあいまいになっており、多分著者が描きたかったであろう本質をほぼまったく表現出来ていないなぁと残念に思いました。でもかっこよかったのでファンとしては買いましたが(笑)。
ついでに、雪風のフィギア。買いそびれていますが、ボーナス時期には毎回悩む・・・いまだに悩む・・・
戦闘妖精雪風 スーパーシルフ 雪風 SUPER SYLPH FFR-31 MR/D (1/100スケールABS塗装済み完成品)
- 出版社/メーカー: アルター
- メディア: おもちゃ&ホビー
エンダーのゲーム [SF]
マニアなら必ず知っている、超傑作。なのに特にハードコアなわけではないので、SF初心者の人の入門書としても最適な名作です。
何度も何度も読み返しました(多分100回は軽く超えてます。)。
カバーも表紙もすでにぼろぼろで、もう一冊買おうかな・・・・・と思いつつ、さすがにこの規模の名作は絶版にはならないだろうと思いながらぼろぼろの本を読み返す毎日です。(そのうち保存用にきっと買います)
昆虫型異星人(バガー)の侵略を受け、地球が設立した国際艦隊(IF)に見出された6歳のエンダー少年。
IFの運営するエリート士官学校バトルスクールに入学し、来る日も来る日も模擬戦闘に明け暮れる。
やがて模擬戦闘チームのリーダーとして頭角を現したエンダーは、最終訓練に挑むが・・・・
第三者の語り口調と、エンダーをはじめとした登場人物の視点での心理描写とを、綺麗に織り交ぜて進む物語に加え、時に会話のみで情景をあらわす表現力は、読み手をぐいぐいと引っ張ってくらること間違いなし。
一気に最後まで読み倒してしまうでしょう。